これまで会社員だった方が自宅開業した場合、思いがけずぶち当たるのが、名刺の住所問題。
わたし自身、会社員時代は、名刺に会社の住所が書いてあるのが当たり前と何の疑問を持ちませんでしたが、 いざ自分が独立してみると名刺に住所を書いていいのだろうかと悩みました。
できたら名刺に住所を書きたくないけど、大丈夫かな?
名刺に書く住所の疑問についてお答えします
結論:名刺に住所を書かなくても大丈夫
いきなり結論から書いてしまいますが、名刺に住所がなくても構いません。
「それでは信用がなくなるのでは」
「住所はないと先方も困るのでは」
などと思われるかもしれません。
しかし、 大抵は自宅を住所にしているから住所を書かないんだろうと思っていただけますし、特に女性の場合だとなおさらです。
相手にとって住所はそれほど大きな意味は持っていません。
もし住所について聞かれたら
「自宅開業しているので、名刺に住所を書いていません」
「〇〇方面です」
「住所が必要になる場合は、別途メールでお知らせします」
と答えればOKです。
独立後、他の方の住所の記載が気になり、いろんな方の名刺を観察してきたところ、
メールアドレスと電話だけ
もしくは
メールアドレスだけ
の方もたくさんいらっしゃいました。
名刺の住所は必須条件ではないのです。
私の場合
私は独立当初、名刺に住所を書くものだと思い込んでいたので、最初の名刺には住所を記載しました。
しかし、多くの人の名刺観察で、フリーランスで特に女性の方の場合、住所を書いていない場合が多いことに気づき、途中から、町名までの記載にしました。
最近の名刺はこんな感じです。
私の場合、クライアントが全国にわたります。
どのあたりか、くらいは分かった方がよいかと、市と町名までは記載しています。市まででもよかったのですが、「奈良市」だけだと少しかっこがつかないので、町名までにしています。
都道府県からなら、〇〇県〇〇市
でもよいように思います。
名刺を渡す相手は、官公庁や公認会計士、弁護士、大学の先生と固めの方が多いですが、住所を記載していないことについて何か言われたことは一度もありません。(橋本町ってどのあたりですか?というのは聞かれることはあります)
また、契約書の送付などで住所が必要な場合は、「どこに送付したらいいですか」と必ず聞いていただけますので、その方にだけ別途メールで住所をお知らせしています。
今のところ、この名刺で困ったことは一度もありません。
住所を名刺に記載しなくなった(正確には一部まで)ことでDM等の郵便物が減ったのは、意外な副産物でした。
それでも住所の記載が必要な場合の対処法
積極的に住所は記載したくないが、住所の記載が必要、という場合は、次の対処法が挙げられます。
1.市や町名までの記載とする
私が採用している方法です。
2.住所を記載した名刺、記載しない名刺の2種類の名刺を作る
どうしても必要な場合だけ、住所を記載した名刺を渡し、一般に渡す場合は住所を記載しない名刺を渡すことが考えられます。
3.バーチャルオフィスやコワーキングスペースの住所利用オプションを利用する
若干費用がかかりますが、バーチャルオフィスやシェアオフィスでは、住所利用を認めているところがあります。
自治体の運営するシェアオフィスでは、比較的安価に利用できるところもあるので、調べてみてください。
ちなみに、近隣のバーチャルオフィス、シェアオフィスの金額を調べたところ、次のとおりでした。
バーチャルオフィスA社(京都市)
入会金 5,000円、住所利用(名刺、HPへの住所記載)2,000円/月
シェアオフィスB自治体運営(奈良市)
入会金 3,000円、フリー会員料金 8,000円/月、住所利用+郵便物受取+登記料金 4,000円/月
いかがでしたでしょうか。
住所は重要な個人情報です。自分自身でしっかり守っていきましょう。